ほどほどマイム実況ってなあに?
目の見えない人、見えづらい人のための「ほどほどマイム実況(音声ガイド)」
パントマイムを耳で観る!「ほどほどマイム実況」はSOUKI所属の視覚障害のあるパフォーマーを中心に制作したプログラムで、晴眼者と視覚障害者のグループが、見えたものや感じたことをそのまま、わいわいガヤガヤと話します。いわゆる「ガイド」や「解説」ではありません。視覚に障害があるからってマイム観賞を諦める必要なし!ラジオの野球中継ばりにおもしろ実況中継としてご用意した専用チャンネルです。全く新しいカルチャーだ!目が見えるあなたも目を瞑って!楽しんで欲しい★
「パントマイムの醍醐味を伝える方法」
はじめは2019年。視覚障害のあるパフォーマーが舞台に出演するようになり、SOUKIの舞台を目に障害を持つ方にも鑑賞してもらう機会が増えてきました。しかし、セリフのないパントマイム作品を通常の観劇環境で満喫してもらうのは難しい。その中で、歌舞伎のイヤホンガイドのような同時解説のアイディアが生まれました。
「もともと言葉がないパントマイムは、
受け取り手の想像にゆだねる部分がほとんど。
正解の押し付けではないなかで、音声ガイドはどこまで喋っていいのか。」
どんなガイド方法が良いのか。スタジオライブや劇場公演で繰り返しトライする中で、2020年にはコロナ禍で、ライブでの公演は全て中止せざるを得ない事態となりました。SOUKIのスタジオライブは映像配信に切り替えられました。
2020年にはSOUKIのYoutubeチャンネルと並行して、「ほどほどマイム実況」の専用Youtube チャンネルを開設。2020年春からのSOUKI配信ライブと同時開催で、配信をスタート。
「100人に100通りの受け取り方、理解の仕方があるように、
音声ガイドでも、理解の幅を持ってもらえるようにしなければいけない。」
演者の身体の動き・使い方、表情や全身から出ている雰囲気、演者が舞台のどこで、どんな体勢で、何をしているのか。照明の色、強さ、映し出される映像の説明等など・・・・・
晴眼者が見えたもの感じたことをそのまま言葉にして伝え、視覚障害者は聞いた情報から「こんな感じかな」とか「それはどうして」とか、疑問に思ったことを聞く。わいわいがやがやと視聴している方々に分かり易いようにお喋りする。
試行錯誤のなかで「ほどほどマイム実況」の現在のスタイルが確立していきました。
Youtubeチャンネル ほどほどマイム実況
https://www.youtube.com/channel/UCf8CZaOPFGSW2wI1kwwwrPw
新しい可能性
もともとは視覚障害者向けの鑑賞サポートとして始まったコンテンツですが、「自分はこう感じたけど、実況の人はこういう感じ方、解釈をして見ているんだ!」という新たな「気付き」や「楽しみ方」を増やす鑑賞の方法として、初めてパントマイムを見る人も、パントマイムを見慣れた人も、障害の有無に関わらず、チャンネルを楽しむ人が増えてきました。
「ほどほどマイム実況」は、舞台を楽しむ新しい手法として、これからも進化を続けていきます